自動車整備業者の皆様へ
2020年4月から、特定整備が施行されましたが、もう認証を取得されましたでしょうか?
ボデーショップ林では、特定整備認証を、2020年7月に取得いたしました。
前方のセンシングディバイス(カメラ・レーダー・センサー)の脱着・取替とそれらが取り付けてある部品(バンパー・グリル・フロントガラス)の脱着・取替。分解整備を伴わない電気制御装置の校正(静的エーミング)が特定整備の対象になります。
ボデーショップ林では、2018年より、国産メーカー各社のターゲットを設備し、岡山エーミングセンターを開設しました。今では、多くの車種のエーミングを実施しております。
スキャンツールの対応車種の関係で、正直現在できなかった車種もございますが、国もメーカーに対し、データー開示を指導してますので2020年中には、、徐々に対応車種も増えてくることと思います。エーミングのことならお気軽にご相談ください。
また、4輪アライメント計測器・3次元ボデー計測器も設備し、安全な状態でお客様にお車をお渡しできる環境も整えています。修理後の測定も承っておりますので、合わせてご利用ください。
当社のエーミングスタンドも公開しています。よろしければご覧ください。こちらから→
直交線が簡単に設定できて、ブラインドスポットモニタの角度測定に H2ボードのご案内
エーミングが必要な例をまとめてみました。こちらから→
※当社のエーミングの料金表(定価)ですが、ページ最下部に掲載しています。
ADAS(先進ドライバーアシストシステム)搭載車の修理
カメラ・レーダー・センサーの装着車の入庫が増えてきてますね。ADAS(先進ドライバーアシストシステム)は日々進化をし続けて、どんどん新しい安全な機能が開発されています。そのことは、ドライバーには、大きなメリットがあります。
これらのシステムの進化により、今後衝突の数が減少し、うまくいけば車両関連の死傷者が激減することでしょう。
しかし、この安全装置は、修理のコストと複雑さの増加を伴います。修理のあらゆる面で正確さがいかに重要かを理解し、車両で実行されるすべての機能操作・修理手順を修理書で確認し、修理を行うことが重要です。
今までの修理は、「勘と経験による匠の技」で修理してきましたが、ADAS搭載車にはそれだけでは通用しません。
個々の車種の年式やグレードによるADASの種類を特定し、理解し、修理を実行することに今まで以上に時間を費やさなければ、お客様の安全は担保できません。そして、我々修理業者が修理の責任を負っていることを自覚しなければなりません。
自動車整備業の皆様の全てのスタッフ様に、ADAS修理の重要性を共有し、エビデンスを確保しお客様に安全な整備をご提供ください。
エーミング作業の前に大切なこと。
エーミングやりますって業者さんが最近増えてきました。岡山エーミングセンターは、早期からエーミングを実施していますが、アドバンテージはそれだけではないんです。
それは、適切にエーミング作業をするために大切な、事前の2つの必須事項を自社にて可能だからです。
一つ目は、「この車の修理は、正確な寸法で修理されてるのか?」です。
不完全な修理で、フレームにひずみが残ったままだとか、バンパーを外すと骨格が曲がったままだったとかいう修理が多くあります。
安価な修理で顧客が望み、見た目だけの修理施工された事例かと思いますが、ADAS搭載車に関してはNGです。
センサーやソナーが付いている【土台】の寸法がきっちり出ていないと、いわゆる「よそ見状態」になり大変危険です。システムが働かなかったというだけでなく、「見てはいけないものに反応し、緊急ブレーキを掛けちゃう」事例も報告されています。
実際、岡山エーミングセンターに持ち込まれた業者様で「お客様からのクレーム」があった事例をご紹介します。
業者様がお客様に納車後、「高速道路にて前車をオートクルーズコントロールで追随していたら、横の車線の車に追随した。」とのクレームで岡山エーミングセンターにご相談がありました。エーミングをしても数値が出ないので、センサーを確認したら明らかに「よそ見」をしていました。とっても危ない状態でした。
※ミリ波レーダーの水平が出ていなく、下を向いていた事例
このお車は、ミリ波レーダー取付部の修正を行い、レーダーを水平に調整した後、エーミングを実施しました。
この事例は、軽微な修正で済みましたが、岡山エーミングセンターでは、フレームの損害があったクルマが、正確に修理できているのかを検証するために、3次元ボデー計測も実施しています。
岡山県初! イタリア製3次元ボデー計測器「touch」を導入し、骨格診断や、足回りの診断を実施しています。この精密検査で、クルマの寸法が基準値にあるか3Dでミリ単位計測できるんです。
3次元で計測した正確なデーターを、お客様に提示して、きっちり修理しましたという安心もアピールされてはいかがでしょうか?お気軽にご相談ください。
二つ目は「このクルマがまっすぐ走るのか?」です。
サスペンションのアライメントが狂っていると、クルマの中心線上の方向と、実際の走行の方向に誤差が生じます。
これをスラスト角と言いますが、カメラ・レーダー・センサーは車の中心線を基準に調整(エーミング)しますから、スラスト角が狂っていると、これまた「よそ見状態」になるので、誤作動の原因となります。
更にプロとして知っておきたい事!
スラスト角の狂いは、ドライバーがまっすく走るために、少しハンドルを切りながらの運転となるので、舵角センサーが働き、緊急時にADASが「ドライバーがハンドルを制御している状態だな」と判断し、「ドライバーの操作が優先ね!制御はドライバーさんに任せた!」となり、緊急ブレーキを作動させないということも、考えられるんです。危険ですねー。
最近では、EDR(イベント・データー・レコーダー)が車に搭載されていて、解析することで、車速・ブレーキのタイミングはもちろん、ハンドル操作のタイミングや角度まで履歴に残るんです。
やっぱり正確な修理とエビデンスが必要な時代なんですね。
というわけで、エーミング作業の前に、タイヤの空気圧を規定値に調整し、サスペンションのアライメントが正常なことが、エーミング前の大事な条件となります。
仮に、ミリ波レーダーの見ている方向が、進行方向に対して、1度右側にずれていたとしたら、100m先ではどれくらいずれているでしょうか?難しい三角関数表を引っ張り出してタンジェント(tan)1度のところを見ると、1.75m。3度ずれていると100m先で5.24mもずれます。
つまり、たった3度で、対向車線を走っている100m先の車を、障害物として認識して、意図せずに緊急ブレーキをかけてしまう可能性があるんです。怖いですねー。
4輪アライメント計測は、保険会社のアジャスターさんが認定しないって話よく聞きます。当社でもよくその議論になります。
保険会社のアジャスターさんは、1輪だけの損害では認定できません(2輪以上の直接的な損害が条件です)という言い方をよくされます。損傷していないと「見た目や経験則で判断」されるようです。
アジャスターさんは見た目で損傷がないので、狂っていませんと言われますが、実際に1輪だけの損傷で、他の箇所を計測したたことありますか?ってお聞きしたところ…ほとんど無回答です。
日々、損傷車両を見ている私たちでも測定しないと、お客様にエビデンスを示すことはできませんし、狂ってません!とお客様に言い切ることはできません。
当社の、4輪アライメント計測作業の考え方は、シンプルです。
・4輪アライメントが、事故修理に必要かどうかを認定するのは保険会社さんのご判断。
・4輪アライメントを実施するかどうかは、プロのアドバイスのもとでの「お客様のご判断」と思っております。
整備のプロとしてお客様に丁寧に説明し、お客様の安全を守っていきたいと思います。
エーミング作業
岡山エーミングセンターでは、国産各メーカーの【純正ターゲット】を取りそろえています。純正の機器を使用している理由は、修理書にはこのターゲットを使って計測と書いてあるからです。
修理書にターゲットサイズだけ記入されていて、自作するように指示がある場合は、そのサイズに合わせて自作しています。もちろんエーミングする車ごとにサイズを確認しています。
カッコイイ高額な設備も発売されてきていますが、ここは頑なにこだわっています。
エーミング作業は、クルマの中心線をだして、ターゲットを所定の位置に設置してクルマのコンピューターにここを見なさい!って教える作業です。よそ見せず、しっかり前を見てもらうための作業ですので、とっても重要です。当社は、修理書に基づいた正確なエーミングを心がけています。
エーミングセンターをご利用の前に、お車の詳細を教えて頂いています。修理書を一台一台確認し、エーミングが必要かどうか、当社にてエーミング可能かどうかをお知らせいたします。その上ご承諾頂き、搬入・搬出のご予約を頂く流れにさせて頂いています。
また、特定整備のフロントセンシングだけでなく、リヤバンパーソナーや、360度アラウンドビューのエーミングにも対応しています。お気軽にお問い合わせください。
岡山エーミングセンターでは、エーミングの作業料金は、車種ごとではなく作業方法別に設定いたしました。
お空白のところは、スキャンツールの関係で現在エーミングができなかったり、ドップラーセンサーがまだ確保できていないので、空白としました。対応でき次第、更新させて頂こうと思っています。
最近ではおかげさまで、修理業者さんからの持込や、ディーラーさんから他メーカー車種の持込も増えてきています。エーミングのことなら、どうぞお気軽にご相談ください。