ホンダ車のエーミングの前にすること・知っていますか? やっていますか?

エーミング

事故車のエーミング前にホイールアライメントを確認していますか?

最近の自動車には、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装置が数多く搭載されています。

ホンダのHonda SENSINGに使用されているミリ波レーダーやマルチパーパスカメラも、その重要な装置です。

こうした装置のエーミング作業は、今では自動車整備に欠かせないものになっています。

しかし、プロの皆さんはエーミングを実施する前に、メーカーの整備要領書をどこまで確認していますか?

今回は、フロント部分を損傷したホンダ車の事故修理を例にご紹介します。

整備要領書には何と書かれているのか?

ホンダの整備要領書には、エーミングを行う前の確認事項が記載されています。

今回確認したのは、次の項目です。

整備要領書の記載場所

運転支援・エアバック・シートベルト

↓ 速度・車体制御

↓ CMBS(衝突軽減ブレーキ)

↓ 運転支援システム調整(エイミング)を行う前に-調整

この項目に、次の記載があります。

「車両に衝突した形跡がある場合には、作業の前にホイール アライメントを点検する。」

いかがでしょうか。

エーミングの方法やターゲットの設置位置だけでなく、作業に入る前の車両状態の確認まで指定されているのです。

今回の事故車も四輪アライメントを測定

今回の車両はフロント部分を損傷しており、バンパーや前周りの部品を取り外して修理を行いました。

【写真② フロント分解・修理中】

事故による衝撃は、外観上の損傷だけでは判断できません。

足回りや車体に影響が及んでいる可能性もあります。

当社では、フロント事故の車両について四輪アライメント測定を実施しています。

今回も、ミリ波レーダーのエーミング作業に関連する事前確認として、四輪アライメントを測定しました。

【写真③ 四輪アライメント測定】

なぜアライメントの確認が重要なのか?

ミリ波レーダーやカメラは、車両の前方を認識する重要なセンサーです。

一方、ホイールアライメントに問題があれば、車両の直進性や走行状態にも影響が生じる可能性があります。

エーミング装置で調整ができたとしても、車両側に問題が残っていては、適切な整備が完了したとはいえません。

だからこそ、メーカーの指定する事前点検を確実に実施する必要があるのです。

整備要領書の確認こそが安全整備の基本

エーミング機器を持っていることと、正しいエーミング作業ができることは、必ずしも同じではありません。

対象車両の整備要領書を確認し、必要な点検や測定を行ったうえで、メーカー指定の手順に従って作業する。

それが安全整備の基本だと考えています。

エーミングだけに目を向けるのではなく、その前提となる車両の状態まで確認することが重要です。

最後に

私たち自動車修理工場の仕事は、事故によって損傷した車を外観だけ元に戻すことではありません。

お客様が安心して乗り続けられるよう、車両の安全性を適切に回復させることです。

「エーミングをやったか」ではなく、「整備要領書に従って正しく作業したか」。

この違いは非常に大きいと思います。

ボデーショップ林では、これからも整備要領書の確認を徹底し、安全で確実な事故修理に取り組んでまいります。

※画像はAIにより加工したものです。