エーミングが必要な例をまとめてみました。(整備工場向けの記事です)

エーミング

いきなりですが、エーミング実施してますかー??

特定整備が段々認知されてきて、私の周りの整備工場さんや鈑金塗装工場さんの皆様もエーミングを実施してきておられます。

でも、中には「ディーラーに出しているから…」とか、「まだやり方が分からない…」 とかの業者さんがほとんどではないでしょうか?

今回は、わたくしの経験から、修理書を読み解き【こんなときはこのエーミングが必要なんじゃない?】を書いてみようと思います。

正直、全車種すべてのタイプのエーミングを実施してはいないので、こんな特徴があるよ程度に読んで頂ければと思います。

注意!実施にエーミングが必要かどうかは、きちんと修理書を確認してください。また本記事は、アライメントが正常な状態でのエーミングを想定しています。

1.フロントカメラ

1.フロントガラスの脱着・交換

ガラス交換や脱着時に必要なことはもうご承知かと思います。国産各メーカーの修理書を確認の上、確実に実施してください。

2.車高の変更

各メーカーのフロントカメラエーミング作業で、書き込み時に高さを入力する車種が多いです。車高を高くしたり、低くすると当然カメラの位置が変わり、見ることが出来る景色も変わってきますね。
ちなみに当社では、車高の変更がある車のエーミングは、基本的に受け付けていません。

3.事故での衝撃を受けた場合

スズキ車の「ステレオカメラ」や「デュアルセンサブレーキコントローラ」では、注意事項の欄に「軽衝突でもデュアルセンサブレーキコントローラの軸ずれが発生する可能性があるため、DSBS作動表示灯が点灯またはインフォメーションディスプレイに“システム要点検”や“一時機能停止中”を表示していなくても、デュアルセンサブレーキコントローラのエーミング調整を行う。」・・・とあります。

また、スバルのアイサイトでも同じような記載があります。

当社では、フロントガラスの脱着・交換をしない事故で、前方はもちろん、後方や側面の事故でも必要があると判断すると、エーミングを実施しております。

3・その他

最近のトヨタ・ホンダ・スバル車にはエーミングの条件としてアライメントが合っていることの解釈ができる記載がある車種もありますので、アライメントの確認も必要になりますね。

2・ミリ波レーダ

1.バンパーやグリルについている。ミリ波レーダを脱着・交換したとき

初期のころは、ラジエターサポートについていた車が多かったんですが、最近のトヨタ車などは、バンパーやラジエターグリルについているクルマも増えてきましたね。当然脱着した車両についてはエーミング必須です。

2.車高が変わった場合

トヨタ車では、ミリ波レーダーのエーミングは、エンブレムの中心高さと記載しています。ホンダ車では、ミリ波レーダーにターゲットの後ろ側の突起を合わせて高さ調整します。なので、車高が変化した場合はエーミングが必要だと思います。

個人的には、ASVの車高の上げ下げは、安全の為しない方がいいと思います。

3.事故により衝撃が加わった場合。

トヨタ車など、バンパーやグリルにミリ波レーダーがついている車種は、当然バンパーへ衝撃が加わると、角度が変化する可能性があります。

スズキ車の修理マニュアルには、『事故車両はオートブレーキコントローラに衝撃が加わり、正常な機能が失われている恐れがある。事故車両は外観上異常がなくてもエーミング調整を実施し、異常がある場合はオートブレーキコントローラを交換する。』と書かれています。

ホンダ車やダイハツ車では、ミリ波レーダーの調整を直接ドライバーを用いて光軸調整する物もあります。やってみられた方は実感されてると思いますが、実際この調整はシビアなので衝撃が加わった時はエーミングした方が良いでしょう。

2.ソナー(ウルトラソニックセンサ)

ソナー(ウルトラソニックセンサ)は、高さや角度を測り、登録する物や、ひと昔前のピーピーと接近を警告音だけ鳴らすだけの物もありますね。これは見た目だけでは判断できませんので、修理書を必ず確認してください。

1.バンパー ラジエターグリルの脱着又は交換

バンパーやグリルについているソナーは、バンパー脱着・交換時にエーミングが必要な車種があります。

トヨタ車のウルトラソニックセンサは高さと角度を測り、基準値内か確認し、各々の角度を登録する必要があります。

スズキ車は、高さと角度が各々基準値内か確認する必要があります。

ダイハツ車は、ソナーエリア検査が必要な車種があります。

ホンダ車や日産車の特に記載がない車種でも、バンパーを外すこと自体が特定整備に該当することもありますので、整備記録簿の記載が必要です。スキャンツールによるDTC確認は必須ですね。
※訂正:岡山の整備振興会に確認したところ、ソナーは特定整備に入らないとのことでした。各地の整備振興会等にご確認ください。

2.車高の変更

トヨタ車のウルトラソニックセンサは、それぞれのソナー高さの測定と角度の測定・登録が必要になります。車高が変化すると、当然路面までの高さも変化しますから、エーミングが必要になります。

また、スズキ車のソナーは、高さと角度が基準値にあるかどうか測定する必要があります。

4・360度モニター

1.カメラが付属している部品の脱着・交換

カメラが付属しているラジエターグリル・ドアミラー・バックドア等の部品を脱着・交換をすると360度モニターの確認が必要になります。

メーカーによって違いますが、先ずはターゲットを置いてズレ量を確認し、規定値以上ズレていればエーミングをする場合が多いと思います。

トヨタ車のパノラミックビューの調整は、ターゲットを設置しナビ画面でカメラを調整します。

他のメーカーでは、黒枠の中に●があるターゲットを設置し、スキャンツールを使用して設定するものもあります。

他のエーミングと同じように、車高が変わるとモニタに映し出さる範囲もかわります。

5・ブラインドスポットモニタ

1.ブラインドスポットモニタ(以降BSM)を脱着・交換したとき

これは当然ですね。修理書に従ってエーミングを実施してください。メーカー・車種によって角度も調整方法も違いますで、注意が必要です。

トヨタ車の様に、角度をしっかり計測する必要がある車種や、マツダ車の様に高額なドップラセンサが必要な車種もあります。

2.BSMがついているパネルの損傷

BSMの取付用ステーには、調整ネジが無いのが一般的です。クオーターやリヤパネルが損傷しているクルマの修理は、BSMを取り付けて角度を計測しながらパネルを修正しなければなりませんね。

トヨタ車では、BSMの角度が記載されていて、クオーターパネルやリヤパネルの交換・修正で角度を測定の必要があります。

マツダ車は角度の記載がなく、設定された位置から前方のエンブレム方向にリフレクターを向けると記載してある場合があります。この場合当社では、損傷していないBSMの高さ・角度を計測し反対側に合わせる作業をしています。

3.事故で衝撃が加わった時

スズキ車の修理書には、「 事故車両はブラインドスポットモニタコントローラに衝撃が加わり、正常な機能が失われている恐れがある。事故車両は外観上異常がなくてもエーミング調整を実施し、異常がある場合はブラインドスポットモニタコントローラを交換する。」と記載されている車種もあります。…

4.リヤバンパーを交換したとき

マツダ車で、リヤバンパ交換の場合、バンパの個体により塗料の厚みやズレがある可能性があるため、エーミングが必要と記載されています。当社では、リヤバンパーを塗装してもエーミングが必要と判断し、実施しています。

5.その他

最近のマツダ車は、ドップラーセンサを使用しないで、走行エーミングで完了する車種も増えていますね。修理書でご確認ください。

6・まとめ

メーカー車種によってエーミングが必要かどうか本当に異なりますね。

出張見積をして、360度モニタの有無を確認していなかったり、点検だけでいけるのかエーミングが必要なのかは、ズレを確認しないと判断できない事って、ありますよねー。

ディーラーに出すからって修理工場さん!
ほんとに必要かどうかの判断は大丈夫なんでしょうか?

お預かりしたお車の装備を一台一台把握し、修理書を確認しながら判断して頂きたいと思います。

お客様の安全を担っているのは、私たちの整備なんですから。