こんにちは。岡山エーミングセンターのボデーショップ林です。
耐久性に問題があった2代目。もっともっと頑丈なものをつくりたい!
そんな思いから、2019年末。3代目が生まれました。(現在使用している4代目はこちら)
2代目の経験から、貼り付け用のボードが反らないように、材質を看板などで使うアルミ複合板にしました。
裏面の上部とボードのつなぎ目は、2重にしてより頑丈に。2枚の間に塗装の試し吹きで以前使用していた鉄製のテストピースを挟み込みました。
(SSTを強力磁石で貼り付けることに成功!)
サイズも、幅1500mm以上必要なソナーエリア検査に対応するため、幅1800mmに。高さも当時最大のSSTダイハツ・スマアシ3に対応する高さに設定。
ボードが巨大化して、重量が増したので、倒れない頑丈なスタンドが必要になります。
そこで、車体のフレーム計測器を載せていた頑丈なキャスター付きの土台に、イレクターパイプを使用してフレームを作りました。
2種類の太さのパイプを利用して、ハンガーラックで得た上下調整機能を可能にしました。車屋さんらしく、上下はパンタグラフジャッキを使用します。
パイプの足には、アジャスターをつけて、フレームが垂直に立つよう改良しました。
ボードとの接合部分も工夫をしています。
ターゲットを貼り付ける際、左右の高さを揃えて貼り付けることが難しいんですね。現在発売されているほとんどのスタンドは、足部分のアジャスターで調整する仕様になっています。
3代目も足の部分で調整可能なのですが、パネル自体が回転し左右の高さを調整し、固定できるようにしました。
これにより、楽な姿勢での作業が可能となりますね。
また、小さな四角いターゲット用に、小型のボードを別に作成し、ボードを付け替える仕様にもしています。
これも、ボードの回転により左右の高さ調整が非常に早くできます。
この3代目は、多くのターゲット(SST)に対応が可能で、また、ソナーエリア検査にも対応していますので、使い勝手がとってもいいんです。今も現役で使用しています。
この3代目が完成した(2019年末)ころから、各メーカーさんが、次々にターゲットスタンド発売されてきたと思います。
どれも見栄えが良くって、簡単にできますよーってのがウリですよね。(輸入車用のターゲトをサムネールにしているところが多いですが…)
こんなのもできます!簡単で速いです!って各メーカーさんはアピールされていますので、これからエーミングを始める業者さんは迷ってしまいますよねー。
イメージで購入しちゃうと、いつ入庫するかわからない車種の分まで揃えることになりますよねー。我社では、そんな予算が取れないので、自作しちゃったわけです。
ちなみにソナーエリア検査ができるスタンドは、まだまだ少ないと思います。
かっこいい高級スタンドと比べて、我社の3代目は、やっぱり手作り感が否めませんね(笑)
あと、大きいQRコードみたいなSSTをいちいち張り替えるにも時間が掛かりますしねー。
多くのSSTに対応して、修理書通りに正確に簡単に早く!そんなターゲトスタンドが欲しい。しかも低予算で。(なければ作ればいい!)
車の進化に伴い、まだまだ変化していく多くのターゲットに対応できるスタンドを目指して、更に挑戦です。
そして、4代目開発に続く。