走行エーミング実施のルール作りは大切です。

エーミング

【業者様向け】

エーミングを実施している業者さんはご存知だと思いますが、エーミングには2種類あります。

 

車種ごとに決まっている専用のターゲットを設置し、カメラ・レーダーに記憶させる静的エーミングと、実際に走行して、車線や標識、前方の車などを検知させる、動的エーミング(走行エーミング)です。

 

実感としては、マツダ車、スズキ車、スバル車が、走行エーミングの指定が多いと思います。
もちろん、静的エーミング実施後に、走行エーミングをする車種も多くあります。

 

 

一概に走行エーミングといっても、その方法は様々です。

 

スバルXV:DBGT3 2018年10月~の場合
両側に白線のある直進道路で、車両速度を40km/h以上および先行車との距離を40m以上あけて5分以上走行すること。

 

マツダCX-5:KF系 2017年2月~の場合
車速40km/h以上で、まっすぐな道(旋回半径300m以上)でレーンマーカーや構造物がある道を5分から10分走行すること。(その他天候や時間帯などの諸条件あり)

 

スズキスイフト:CBA-ZC33S 2017年1月~の場合
条件1:車速3km/h以上周囲の風景が単調でない道路
条件2:車速60km/h以上で両側に白線のある道路
走行エーミング時間は10分程度。

 

上記の例は、ほんの一部抜粋したものです。もちろん車種や型式、年式によっても異りますので、一台一台修理車毎に修理マニュアルを調べる必要があります。

 

 

 

そんな走行エーミングですが、皆様の会社では、走行エーミングを実施の際に、社内でルール作りをしっかりしていますでしょうか?

 

 ルール1 走行エーミングを実施する安全なルートの設定。

 

お客様のお車で試乗するのですから、走行エーミングを実施する安全なルートの設定はとても大切です。

 

車種毎に設定されている車速や、前方車との距離、周りの景色や標識など適正なルート設定が必須です。

 

道交法を遵守して、60km/h以上のスピードが出せる道路はそうそうありませんよね。

 

当社は国道30号線沿いで片側2車線の好条件な立地ですけれど、法定速度は60km/hです。
60km/h以上の走行エーミングは、国道2号線バイパス(法定速度70km/h)を利用するルート設定をしています。

 

様々な走行エーミングの条件をクリヤするため、当社の場合は、走行条件に応じて、2パターンのルートを設定し、それぞれのルートの距離も確認しています。(夜間のオートハイビームの確認ルートは別途設定しています。)
お客様のお車を試乗させて頂く説明や、燃料消費を予めご了承いただくためです。

 

また、ルート設定をしていると、万一のトラブルの際も、救援スタッフがトラブル場所の把握がしやすくなり、その後のスムーズな対応が可能になります。

 

ルートの設定は、走行による危険リスクを把握し、安全な走行エーミングを実施する為に不可欠なのです。

 

気の向くままにお客様のお車を試乗することは、絶対に避けてくださいね。

 

 

 ルール2 後方警戒車両の同行

 

ボデーショップ林では、走行エーミングを実施する際に、後方警戒車輛の同行を行うようにしています。

 

走行エーミング前の車両は、当然エーミング未完成のお車です。

 

万が一、見てはいけないものを障害物と認識し誤作動を起こしたら… なんでもないところで急ブレーキがかかってしまうと、運転しているドライバーはもちろんびっくりですが、後続車に追突されてしまう可能性も高くなります。

 

後続車は、前方の車が急に止まることなんか、想定していません!

 

こんな危険を少しでも回避するために、「急ブレーキをかけるかもしれない」ってわかっている後方警戒車の同行は不可欠に思います。

 

せっかくの最先端安全システムなんですから、しっかり安全を担保しながら、テスト走行を行いましょう。

 

そして、お客様に安全なカーライフをお過ごしいただくよう、心がけて整備・点検をしっかりする責任が私たちにある事を自覚しましょう。

 

 

今日はここまで、最後まで読んで頂きありがとうございました。